〜広島電鉄・5000形〜

5000形

5000形5001B
1999/07/28、紙屋町にて

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 5000形「グリーンムーバー」は6編成が投入された3950形「グリーンライナー」の後継車 にあたりますが、3950形には車内にステップがあることから、乗り降りしやすい車両の 投入が望まれていました。そこでドイツ・ジーメンス社の超低床電車「コンビーノ」を アルナ工機を窓口として導入したのが「グリーンムーバー」です。「GREEN MOVER=グリーンムーバー」 は、「移動のしやすさ」を表現したネーミングであり、超低床ゆえの乗降のスムーズさも 同時に表現されています。また「グリーン」には新鮮さと環境へのやさしさを表現しています。
 5000形は5車体3台車の編成で、車体はアルミ合金製です。台車は両端のA・B車と中間のE車に ついています。またC・D車には両側合わせて3ヶ所の客用扉があり、うち2ヶ所は両開き1.3m幅と 広いものになっています。客室内はA・B・E車がクロスシート、残るC・D車はバケットタイプの ロングシートとなっています。室内はとてもお洒落な感じがします。
制御装置はジーメンス製のIGBT-VVVFで、制御装置はA・B車の屋根上に設置されたトラクションコンテナ に内蔵されています。動力台車は1台車あたり2基の電動機(100KW)を直角カルダン駆動で独立車輪を 駆動しています。ブレーキ装置は回生・発電併用で、3km/h以下になると油圧式ディスクブレーキが 作用します。そのため空気圧縮機を積んでいません。
 5000形は1998年度内に導入する必要があったため、1編成目は異例の空輸で広島に搬入されました。 その後1999年6月9日から営業運転についています。1999年秋には3編成、2000年度・2001年度に それぞれ4編成を導入し、合計12編成となる予定です。

屋根上
5000形を上方から眺めた写真です。先頭車になるA・B車の屋根上にはトラクションコンテナ (VVVF制御装置)が、C・D車の屋根上には客室用クーラーが積まれています。
胡町〜銀山町間にて(1999/07/28)

5000形車内
5000形の車内です。手すりの色や座席の形・色といったあたりに欧州らしさを感じます。
5001D、広電宮島にて(1999/07/27)

5000形運転席
独特な形状をした運転席です。力行・減速は右側のマスコンですべて行ないます。空気圧縮機が ないため、メータは速度計のみです。
5001A、広島駅前にて(1999/07/27)

銘板
5000形は電気機器はSIEMENS、車体関係はDUEWAGの製造です。アルナ工機が日本側の窓口になって います。
5001Aにて(1999/07/27)

走行音[hrd5000a.ra/169KB]
収録区間:宮島線 田尻→阿品
RA形式:RealAudio 3.0 - 28.8 Mono, full response(Bitrate 16Kbps)
制御方式:VVVFインバータ制御(ドイツ・ジーメンス製IGBT)
※起動時・減速時に「キーン」という音が車内に響き渡ります。電動機の出力が100KWと 大きいためか、予想以上に走行音は大きかったです。それにしても加速の良さは一級品です。 バスと勝負しても勝てるのではないかというくらい出足は鋭いですね。また停車間際に電制が 切れてディスクブレーキで押さえつけますが、若干ショックが大きいです。

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★このページの参考資料:
  交友社「鉄道ファン」1999年8月号
  鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル」1999年11月号
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(C)音鉄館/OTOTETSU-KAN/おとてつ 1997-2009 作成:1999年9月18日 最終更新:2009年1月25日
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