〜広島電鉄〜


 広島市内の足といいますと、まず思い出すのが路面電車というほど、広島電鉄は 市民生活にしっかりと根を下ろして活躍しています。広島の路面電車は言うまでもなく 国内最大のネットワークを持ち、車両数、乗降客数どれをとっても路面電車の中では 日本一です。
 広島電鉄は旧市域を走る軌道線の市内線(18.8km)、己斐(広電西広島)から宮島へと向かう 鉄道線の宮島線(16.1km)に大きく分かれ、市内線と宮島線は直通運転を行なっています。 運転系統は宮島線直通を含めて8系統あります。
 広電の開業は1912年11月12日のことで、6.1kmの区間で営業を始めましたが、当初から 複線で運転していました。市内線の大半は戦前の開業で、江波線と皆実線が戦時中の 開業であるくらいです。宮島線は1922年8月に西広島〜草津間2.9kmが開業したのが 始まりで、その後延伸を繰り返し、現在の宮島まで伸びたのは1931年2月のことでした。
 広電は戦時中の原爆投下による壊滅、戦後は一時期の諸車の軌道敷内乗り入れ許可による 乗客の激減といったことにより経営が圧迫されたことがありましたが、再び諸車軌道敷内 乗り入れ禁止措置が取られた後、利用客は回復傾向にあります。広島市のベッドタウンが 西へ伸びたことで宮島線の利用客が増加していることも理由の一つです。
 車両は1998年3月現在、市内線16形式、宮島線8形式で車両数は220両を超えます。 「動く電車の博物館」の異名を持つほど形式が多く、市内線には元京都市交や大阪市交、 神戸市交の車両がほぼオリジナルのまま走っているのも特徴です。宮島線は新車の投入が 活発で、半分以上がVVVF車です。
 さすがにこれだけの車両を紹介するほど収録時間には余裕がなく、どうしてもラインアップ にむらが出てしまいますが、雰囲気を感じ取っていただければと思います。また1999年6月には宮島線に 5000形「グリーンムーバー」が投入され、バリエーションがさらに増加しています。

※写真をクリックすると、各形式の詳細ページに飛びます。


5000形 5000形(グリーンムーバー)
走行音[hrd5000a.ra/169KB]
収録区間:宮島線 田尻→阿品
制御方式:VVVFインバータ制御(ドイツ・ジーメンス製IGBT)
※1999年6月に営業運転を開始した国内2番目の超低床電車です。ドイツ・シーメンス製の 「コンビーノ」の広島電鉄向けで、広島電鉄の最新鋭車です。
3800形 3800形
走行音[hrd3800a.ra/172KB]
収録区間:宮島線 平良→宮内
制御方式:VVVFインバータ制御(東洋電機GTO・1C4M制御)
※1986年に登場した広電初のVVVFインバータ車です。3車体連接の宮島線直通用車両です。 音は東洋電機の前期型です。「ぐりーんらいなー」の愛称を持っています。
3900形 3900形
走行音(その1)[hrd3900a.ra/164KB]
収録区間:宮島線 広電廿日市→平良
制御方式:VVVFインバータ制御(東洋電機GTO・1C2M制御)
※1991年に登場した、3800形の後継車です。車体のデザインが変わり、スマートな外観になったほか、 電動機出力が60KWから85KWにアップしているため、3800形の1C4M制御から1C2M制御に変更となってい ます。3800形同様、「ぐりーんらいなー」の愛称名を持ちます。

走行音(その2)[hrd3900b.ra/78KB]
収録区間:紙屋町→紙屋町
※広電の大ジャンクションとなっている紙屋町は、交差点を挟んで同じ名前の停留所が あります。このため放送も「次は、続いて、紙屋町…」となります。

3950形 3950形
走行音[hrd3950a.ra/119KB]
収録区間:宮島線 JA広島病院前→地御前
制御方式:VVVFインバータ制御(東洋電機GTO・1C2M制御)
※1997年12月に登場した3900形をベースとした宮島線直通車です。塗色がダークグリーンを 基調としたものとなり、より上品な感じに仕上がっています。足回りは3900形とほぼ同様です。 こちらは「Green Liner」の愛称名が車体に書かれています。
3000形 3000形
走行音[hrd3000a.ra/176KB]
収録区間:県病院前→宇品三丁目
制御方式:抵抗制御(釣りかけ駆動)
※元西鉄福岡市内線の車両です。1999年6月のグリーンムーバー投入後、市内線の1系統での 運用が増加しています。
800形 800形
走行音[hrd800a.ra/123KB]
収録区間:袋町→中電前
制御方式:電機子チョッパ制御
※電機子チョッパ制御の路面電車は、この800形のほかに長崎電軌2000形の2形式しかない 少数派です。起動・停止回数が多いことから走っている間はほとんどずっとチョッパの音が 聞こえてくるので、少し気になるような感じです。
700形 700形
走行音[hrd700a.ra/103KB]
収録区間:県病院前→宇品二丁目
※1982年から85年にかけて11両が製作された広電オリジナル車両です。市内線では勢力が 大きい方なため、よく見かける車両のひとつです。1985年製の3次車は平行カルダン駆動ですが ここに載せているのは1・2次車の釣りかけ駆動のものです。
1900形 1900形
走行音[hrd1900a.ra/180KB]
収録区間:広島大学前→広電本社前
※この車両は元京都市電の車両です。1977〜78年にかけて広電へ移籍し、現在は15両 が活躍中です。市内線用の車両としては、最大勢力を誇っています。
570形 570形
走行音[hrd570a.ra/117KB]
収録区間:宇品二丁目→宇品三丁目
※この車両は元神戸市電の車両です。1971年に広電に移籍し、現在は3両が活躍中です。


[ 最新情報 ]  [ JR各社 ]  [関東大手公営]  [関西大手公営]  [中国四国地方]
[ 更新情報 ]  [北海道・東北]  [中部北陸地方]  [関西ローカル]  [九州沖縄地方]
[最初にどうぞ]  [関東ローカル]  [車内チャイム]  [特集コーナー]

音鉄館INDEXへ戻る
総合インデックスへ戻る

(C)音鉄館/OTOTETSU-KAN/おとてつ 1997-2009 作成:1999年5月27日 最終更新:2009年1月25日
このページに掲載されている画像・音データの無断転載を禁じます。