〜JR北海道・721系〜
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※前ページの写真は、F1006編成、南千歳にて。(2000/07/29)
721系は、札幌近郊の増大する通勤・通学輸送に対応すべく、JR北海道が開発した軽量ステン
レス車体・3扉の交流近郊型電車です。711系の後継車両として位置づけられています。1988年
11月の札幌駅高架化に合わせて導入されました。 各駅停車にも使えるように高加減速性能を誇り、また最高速度も130km/hとされました。JRの 電車では、初めてワンハンドルマスコンを採用した車両でもあります。 1988年から1992年までの5年間に投入された1次車から5次車までの車両は、サイリスタ連続位 相制御の車両で、Mc+M'+Tcという2M1Tの3両編成でしたが、新千歳空港駅の開業に伴う1992年の 増備車はMc+M'+T+M+M'Tcという4M2Tの6両貫通編成で登場しました。JR北海道の電車で、6両貫通 編成を組んでいるのはこのときの増備車のみです。 1993年に増備された6次車と1994年に増備された7次車(最終増備車)は、制御装置をVVVFインバ ータ制御とし、編成もTc2+M'+Tc1という1M2Tとなりました。電動機の出力は215KWと、当時の在 来線車両では最高出力を誇る大出力のものを搭載しています。また番代もそれまでの0番代・100 番代・200番代から1000番代に区分されています。 1993年増備分である1〜4編成のVVVF装置のメーカは三菱、1994年増備分である5〜9編成のVVVF 装置メーカは6・7が三菱、5・8・9が東芝となりました。なお、VVVF装置メーカは元設計のもので あり、実際に製造された電機メーカは東芝・日立・三菱・東洋電機・富士電機とフルラインアッ プとされており、どの編成がどのメーカの製造分であるかは、まったく分かりません。車両の製 造メーカは三菱のVVVFを積んだ1〜4・6・7編成が川崎重工、東芝のVVVFを積んだ5・8・9編成が 日立製作所です。 9編成については、731系導入前の試験車両に選ばれたようで、1995年に日立製のIGBT素子を使用 したVVVF制御装置に替えられ、現在もそのまま営業運転に就いています。 |
721系1000番代・GTO車のVVVF装置。
左右対称のものがありますが、三菱・東芝とも基本的に同じです。
モハ721-1005、札幌にて。(1998/09/13)
721系1000番代・IGBT試験車のVVVF装置。
VVVF装置のメーカは日立です。
モハ721-1009、札幌にて。(1998/09/11)