〜小田急電鉄・2000形〜
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※前ページの写真は、2053F2453、代々木上原にて。(1998/06/21)
1000形の後継車両として1995年3月に登場した小田急通勤車の最新形式です。1000形
ワイドドア車の試行錯誤の反省を踏まえてモックアップを使用して実験し、また座席定員を
極力減らさないという方針から検討した結果、ドア幅は1.6mとなりドア間の座席は従来通り
7人掛けとなりました。ただし車端部は2人掛けに減少しています。ドア窓には複相ガラスを
使用しています。現在のところ8両固定のみで3本が在籍しています。 方向幕は通勤車では初めて前面もLEDとなり、かつてから課題となっていた側面のローマ字併記が可能 になりました。外観が1000形と似ている中で、最も見分けが 付きやすい部分と言えるでしょう。1000形と比べるとイメージが一新された客室内のドア上には、 フリーパターン式のLED案内表示器とマップ式の路線図が千鳥配置されています。なお、 1998年6月から運用を開始した2次車2053Fには路線図は設置されず、代わりに広告枠が 設けられています。 制御装置は1000形に続いて三菱製のVVVFインバータ制御となりましたが、IGBT素子を使用した ものに変わっています。1C4M2群制御で8両中に2台搭載、MT比は4M4Tとなっています。台車は 小田急伝統のアルストーム台車をやめ、モノリンク式のボルスタレス台車を採用しました。 設計時には1000形の図面を極力流用するなどコストダウンに努め、新造費用は8両で11億円と なり、1000形よりも1割ほどコストダウンが図られています。ブレーキは電機指令式となったため 在来車との併結は不可能となっています。 2000形は平成8年度通産省輸送機器部門のグッドデザイン賞を受賞しています。全体として 完成度の高い車両として評価されたようです。 2000年度に8連6本が新造されることになり、2000年11月より順次営業運転に投入されていますが、 3次車として分類されます。2次車との違いは車椅子スペースが乗務員室寄りに移動したこと、シルバーシート 部分の吊革や荷棚の高さが下げられたこと、発車メロディーが鳴らせる乗降促進を備えた車外スピーカーが 設置されたことです。 |
2000形のVVVF装置です。三菱IGBTで、1C4M2群制御となっています。 2401、厚木にて。(1999/01/28) |
まだ「各停」表示がされていなかった頃の2000形です。 2452、新百合ヶ丘にて。(1997/12/21) |
2000形の側面行先表示です。ドットの細かいLEDを使用しており、英語併記が
可能になりました。左は1998年4月15日以前のもの、右は現在のものです。 左・2451にて(1997/12/21)、右・2453にて(1998/06/21) |