〜相模鉄道・3000系〜
3000系の大元は旧国鉄モハ63系を主体とする20m車のグループで、全部で9両が在籍していました。
車体の老朽化によって1964年から66年にかけて6000系と同じ車体に載せかえられ、また1両が完全新製
されて10両となりました。1986年に6000系の冷房化が完了し、ずっと非冷房・つりかけ駆動だった
3000系に1987年、車体更新・冷房化と足回りのVVVF化が行なわれました。「慣例」によって電機品は
基本的に東洋電機製で、VVVF装置も東洋電機製なのですが、相鉄初のVVVF車であることから比較検討
する意味でモハ3052のみが足回りも含めて日立製となりました。東洋・日立ともに1C4Mであり、前期の音です。 現在、10連1本のみの在籍で予備車扱いなのですが、運用に入る機会は意外と多く、6000系が出てこな くなってしまった現在、6000系の面影をとどめる貴重な存在であり、相鉄でただ一つ運転席の後ろで 座りながら前面展望(又の名を、「かぶりつき」という)ができる車両でした。 しかし、1998年12月16日午前6時30分頃、相模大塚の留置線を出発しようとした3000系の中ほどの 3両、3551・3052・3552が脱線するという事故が起こりました。低速での脱線でしたが足回りの破損が 予想外にひどいようで、1999年5月17日付で全車が廃車・解体となりました。これによって相鉄から 低運転台の車両が消滅してしまいました。 |
3000系の車体は6000系(現在は全廃)と同じです。先頭車は低運転台で、運転席の後ろには
3人がけロングシートがあります。相鉄では座って「かぶりつき」ができる最後の車両です。 左右とも3051、二俣川にて。(1998/11/08) |
車内には停車駅が点灯式で示される路線図が設置されていました。 3051、二俣川にて。(1998/11/08) |
3000系の銘板は車体を載せ替えた昭和39(1964)年からのものとなっています。 3051、二俣川にて。(1998/11/08) |