〜近畿日本鉄道〜


 近畿日本鉄道(略称:近鉄)は、民鉄最長の585.8kmの路線網を持ち、大阪・京都・名古屋を起点に 幹線からローカル線まで多くの路線が敷かれています。また近鉄というと特急本数の多さが挙げら れると思います。実際、1日に450本以上もの特急が運転され、異なる特急に接続していて乗り継げ る駅がいくつかあります。車両も多種多彩で、軌道も標準軌をはじめ、1067mmの狭軌やナローゲー ジ、さらに東大阪線の第三軌条集電まで揃っています。
5820・9020系 5820・9020系
走行音[kin5820a.ra/254KB]
収録区間:奈良線 富雄→学園前(2000.9.26)
制御方式:VVVFインバータ制御(三菱2レベル3300V-IGBT、1C4M制御、MAP-194-15VD86型)
主電動機:185kW×4(MB-5085A型、歯車比101:16=6.31)
※2000年8月から営業運転を始めた「シリーズ21」の貫通型です。5820系はL/Cカー、9020系は ロングシート車で、ともに足回りの仕様は同一です。

3220系 3220系
走行音(近鉄線内)[kin3220b.ra/223KB]
収録区間:京都線 寺田→久津川(2000.3.24)
制御方式:VVVFインバータ制御(日立2レベル3300V-IGBT、1C4M制御)
主電動機:185kW×4(MB-5085A型、歯車比101:16=6.31)
※2000年3月15日のダイヤ改正から営業運転を開始した「シリーズ21」の第一弾です。京都市交通局・ 国際会館と奈良間を結ぶ急行をはじめ、奈良線系統にも充当されています。

走行音(地下鉄線内)[kin3220a.ra/222KB]
収録区間:京都市交通局烏丸線 松ヶ崎→北山(2000.3.24)
※地下鉄線内ではドアブザーが地下鉄仕様になります。

3000系 3000系
走行音[kin3000b.ra/233KB]
収録区間:京都線 寺田→富野荘(2000.9.25)
制御方式:電機子チョッパ制御(三菱2500V-400A逆導通サイリスタ・フロン沸騰冷却方式、1C8M制御)
主電動機:165kW×4(MB-3240-A型、歯車比84:17=4.94)
※近鉄に4両1編成だけ存在する電機子チョッパ車です。さらに唯一のステンレス車体の形式でもあります。 京都線を中心に走っていますが、なかなか見つからない車ですね…

1422系 1422系[kin1422a.ra/195KB]
 近鉄でのVVVF車のはじまりは1984年10月のことで、当時は1251系を名乗っていました。後に 1420系に改番されていますが、これは日立製のVVVFを採用した1220系列の増備に伴って番号重複の 可能性が出たために改番されたものです。元1251系は新造車として造られたため、同時期に VVVF改造され、後に廃車された東急6000系に代わって最も早くから営業を開始しているVVVF車です。
 1422系は1987年の登場で、1220系も同じ年に登場しています。この車両は1420系の量産車 にあたり、三菱製のVVVF装置を搭載しています。登場時は現在と違う音であったらしいです。 現在は都営5300系の東洋電機VVVFの編成で聴くことのできる音と同じ音です。かなり奇妙な 部類に入るものです。1422系以降、全線共通使用化に伴う機器・車体変更車である1430系、 MGをSIVに変更した1435系、台車がボルスタレスになった1436系、付随台車をディスクブレーキに 変更した1437系と続いています。
 これと同じ音は急行用の5200系でも聴くことができるようです。

1620系 1620系[kin1620a.ra/193KB]
 1620系は1422系列の4連・6連バージョンで、1437系以降の仕様にしたがった車両です。 音自体は1422系となんら変わりありませんが、掲載しておくことにします。

3200系 3200系[kin3200a.ra/145KB]
 3200系は京都市交通局烏丸線へ乗り入れるための車両で、1986年に登場しました。 元1251系に続いて登場した車両で、近鉄では初めての量産VVVF車になります。京都線に投入され ていて、6連であることから本線の列車にも使われることがあるようです。
 初期車の1番〜3番編成の新田辺方から2・3両目の電動車の音がずれて聞こえるそうですが、 今までに乗ったことがないので、本当のところは分かりません。この形式も三菱のVVVFを搭載して いますが、本当に草創期という音をたてているのが分かると思います。
 そういえば、この3200系、他形式との併結を前提としていないため、本線の通勤車両としては 唯一、非対称の前面形状であり、幌を装着していないというのが特記できると思います。

1220系 1220系[kin1220a.ra/259KB]
 1220系は1422系と同じ1987年の登場で、元1251系の量産車にあたります。ただし、1422系が 三菱のVVVFを積んでいるのに対して、こちらは日立のVVVFを積んでいます。モータは三菱のようです。 近鉄のVVVF車はすべて三菱モータを使っているような感じです。
 登場時の音は異なっていたそうですが、どんな音なのかは分かりません。1220系列は 全線仕様共通化に伴う機器変更車1230系、車体変更車1233系、MGをSIVに変更した1249系、 ボルスタレス台車に変更した1252・1253系、付随台車をディスクブレーキに変更した1254系 と続きます。1020系は1220系の4連バージョン、1026系は1252・1253系の4連バージョンです。 いずれも日立製のVVVFを搭載しています。非同期の音が高いのと、減速時の音が1422系とは 異なるところです。

5800系 5800系[kin5800a.ra/202KB]
 1997年登場の近鉄では最も新しい系列で、4扉車両です。この車両の目玉はクロスシートと ロングシートの切り替えができるということで「L/Cカー」という愛称が付けられています。 この優れた機能が高く評価され、1998年の鉄道友の会「ローレル賞」を受賞しました。 優等列車から普通列車まで幅広く活躍している車両で、当初は6両編成のみでしたが、1998年に 入って4連車も登場しています。
 走り装置に関しては1422系以降のシステムが継承されており、三菱製のVVVFを搭載しています。 ですから、1422系となんら音は変わりないと思います。やはり奇妙な音ですね。

6400系 6407系[kin6407a.ra/193KB]
6413系[kin6413a.ra/195KB]
6422系[kin6422a.ra/190KB]
 南大阪線は狭軌の軌間1067mmの路線で、この路線用として1986年に6400系が登場しました。 6400系列は日立のVVVF装置を積んでいます。モータは三菱のようです。登場当時は違う音 だったらしいです。6400系の台車を変更した6407系、車体変更車6413系、MGをSIVに変更した 6422系と続いています。また、6620系は6400系列の4連バージョンです。
 現在の走行音は高い非同期の後に三菱モータの爆音が入るタイプです。

7000系 7000系(奇数・三菱)[kin7000ma.ra/169KB]
7000系(偶数・日立)[kin7000ha.ra/141KB]
 東大阪線から大阪市交通局中央線へと直通運転をするために造られた車両で、営業運転開始は 1986年からのようですが、登場したのはもう少し早く、1984年だったそうです。第三軌条集電方式の 直流750Vの路線であることから、基本的に大阪市交の20系と機器類は同じようで、GTOサイリスタを 使用していますが、1C2Mの接続をとっています。2群にして見かけ上1C4M、ということはしていない ようです。
 奇数番号の編成と偶数番号の編成で制御機器のメーカが分かれていて、奇数が三菱、偶数が 日立となっています。三菱のは非同期(0番目)から数えて3段目の音がのびているのが特徴です。 日立のは同様に数えて2段目の音が長いです。減速時は日立らしい高い音です。


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(C)音鉄館/OTOTETSU-KAN/おとてつ 1997-2009 作成:1998年7月17日 最終更新:2009年1月25日
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